The Age of the Beaker
2019年にA&Sで発表した〈Big in Japan〉と〈Traveling with Tea〉の後、Steve Harrisonが新たに取り組んだテーマが〈The Age of the Beaker〉です。世界がパンデミックの襲来を受けていたなか、Steveはビーカーへの探究と制作に没頭しました。日々の生活で多用される“ビーカー”に焦点をあて、そのかたちや機能を独自の視点から極めていったのです。この研究の最終的な成果として誕生したのが〈Meal Beaker〉になります。この作品に辿りつくまでに幾段もの実験を経ており、その過程で生まれた多種多様なビーカーは〈Evolution Beaker〉と名づけられました。
本企画は、昨年ロンドンのBlue Mountain Schoolで開催された〈The Age of the Beaker〉を、A&Sの視点で再構成し、楽しいイベントと絡めてご紹介します。Steve本人の来日も予定しており、久しぶりに日本の皆さまとお会いできるのを楽しみにしている様子です。
PROFILE
Steve Harrison
1967年生まれ。ロイヤルカレッジオブアーツの陶芸修士課程を終了。ロンドン郊外にワークショップと窯を持ち、制作活動を行う。主な代表作には、釉薬に塩を用いたソルトグレーズ手法で陶器や磁器、時にはこの2素材を組み合わせつくられるマグカップやティーポットなど。A&Sでは2003年から作品を紹介しており、これまで数々の作品展を開催。2019年にはオーナーであるソニア パークのアイディアから生まれた、比率の研究をテーマにした新しい試み〈BIG IN JAPAN〉を発表。