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髙仲健一 「白磁」

画家・書家・陶芸家として様々な制作を行う髙仲健一の企画展を、HIN(京都)、OVER THE COUNTER(東京)・A&S福岡で開催いたします。

Event details

毎年恒例の企画展ですが、今年は作家初となる「白磁」を中心とした新作が揃います。氏が制作した白磁作品を目にしたA&Sオーナーのソニア パークが、その独自な風合いに惹かれたことから白磁展に向けた作品を依頼。このたび、数年の時を経てお披露目することとなりました。あわせて、陶器や絵画のほか、昨年に続きA&Sとのコラボレーションによる革小物やニットなど、新柄を加えてご紹介いたします。

古典的技法をベースに、ありのままの自分と向き合い、齢を重ねながら自由で伸びやかな制作を行う氏の変化し続ける世界観をお楽しみください。皆さまのご来店を心よりお待ちしております。

  • 来店予約は不要ですが、混み合う場合は入場制限を行う可能性がございます。
  • 設営のため、HIN / Arts & Scienceは9月13日(水)、OVER THE COUNTERは9月28日(木)が、15時閉店となります。

MESSAGE

“私の住む地域ではムカデのことをハガチといいますが、これの大きくて黒々としたやつに二度もやられてしまいました。一度目は朝、山羊に草をあげようと思ってビニール手袋をはめた時で、手を入れた瞬間、あっ、いる!と思ったのですが、手にフィットするビニール手袋をパッとぬぐことができず、右手の小指の先をブチューと深く刺されました。もう痛かったです。手首から先を切り落としたい位でした。翌日からは手がパンパンに腫れてグローブのようになってしまい、その腫れが数日で腕全体に広がって、ヒャーと思いましたが、妻のいろいろなサポートがあって十日程で全快しました。

 

二度目は全快してから一週間後、就寝中にやられました。またしても右手でした。今回は深く刺されたカンジはなかったのですが、それでも翌日からは腕が腫れてきて、更に体の右半分がグッタリとしてきました。毒の連続で肝臓が疲れてしまったようでした。肝臓に来た時はグデーッと過ごす、と東洋医学の先生に教わっていたので、仕事はほどほどにして、後は書斎のソファーでグデーッとしていましたが、ふと、ここでもう一発大きいのに刺されたらオレは死ぬな、と思いました。結局、五日程で腫れも右半身のだるさもとれましたが、今度は右の首根っこの辺りが強く痛み出し、枕に触れた位でも痛むので結構厄介でしたが、これも五日程で収まり、晴れて再びの全快となりました。

 

久し振りに思う存分ろくろ仕事ができることになって、毎日、空っすべりする程に気合を入れてろくろを回しました。そんなある日のこと、四ツ足の怪獣を作っていたら、あれ、これハガチに似てるなと思って、そうしたら手がどんどん動いて実にいいカンジの怪獣が出来上がりました。絵付はその場で思い付かなかったので、白泥で化粧をほどこすのみで放っておきましたが、数週間後、そうだ、東京と京都を絵付けしようと思い付き、黒花の技法でやって、大満足のものに仕上がりました。名付けて、ムカデ怪獣ハガチンポ。冬の焼成が楽しみです。”

 

― 髙仲健一

PROFILE

1966年茨城県取手市に生まれる。学習院大学を中退後、漢籍、仏書、日本古典を糧に、独学で書、絵画の制作を開始。1993年千葉県大多喜に自身で薪窯を築き、本格的な陶芸活動を始める。半自給自足の生活を営みながら生み出される作品は、独自の感性やユニークな表現が注目され、様々なギャラリーで個展を開催している。

EVENT DETAILS

TITLE

髙仲健一 「白磁」

KYOTO

HIN / Arts & Science, Nijodori Kyoto
2023年9月14日(木) — 9月24日(日)/ 11:00 – 19:00
作家在店日:9月14日(木)
火曜定休

TOKYO

OVER THE COUNTER
2023年9月29日(金) — 10月9日(月・祝)/ 11:00 – 19:00
作家在店日:9月29日(金)
火曜定休

FUKUOKA

A&S FUKUOKA
2023年10月20日(金) — 10月29日(日)/ 11:00 – 19:00
火曜定休