“布と金属。
カディ布の柔らかな手触りと、カンサの確かな手応え。
光や音の響きを吸い込むものと、返すもの。
ともに自然の恵みと人の手から生まれ、裏表のないあり方を感じさせます。
異なる姿でありながら、そこには静かなひとつの気配が宿っています。
カンサ
カンサは、銅と錫からなるインドの伝統的な合金です。
古くから器や祭具として用いられ、今もなお世代を超えて受け継がれ、人々の暮らしの中に息づいています。
火で熱し、槌で打ち、また熱しては打つ。
忍耐と力を要する工程を重ねながら、一つひとつ職人の手によって形づくられています。
今回は、そんなカンサ製のタリ(皿)をご紹介します。
カディ
カディは、手で紡がれた糸を手織りした布です。
かつては暮らしの中にある当たり前の布として、それぞれの土地の風土や日々の営みを映してきました。
インドの独立運動とも深く結びつき、その後も時代とともに姿を変えながら受け継がれています。
糸を紡ぎ、織ってはまた織る。
幾重もの工程を経て、一つひとつ生み出されるカディ。
その表情に残る人の手の動きも、また魅力のひとつです。
素材主導のものづくりを続けるr a s a iは、今季も定番素材であるマルマルコットン布を軸に、軽やかな空気感を重ねました。涼しげで透明感のあるみずみずしい色彩と、それを静かに受け止めるマットな色が、日本の夏に寄り添います。
マルマルコットン布は、染色の際に何枚も重ねなければ色の確認ができないほど薄い素材です。この夏も、空気を纏うような着心地を追求した「haori」シリーズ、重ねた色目の美意識と響き合う「kasane」シリーズ、そして視覚的な楽しさと生地の強度を両立する独自の技法でつくられた、rasaiにおける哲学の原点でもあるリバーシブルミシン刺し子「sashiko」シリーズを展開しています。インドの伝統技法であり通気性をもたらす透かし縫いや、ロール手縫いによる繊細な仕上げなども取り入れ、チェック柄カーディ布素材も夏の定番となりました。
今年もまた、繋がる記憶を大切にしながら、自由で軽やかな夏を思い描きます。”
- r a s a i