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Haoru Kiryu by Ishiuchi Miyako

日本の日常着であった〈きもの〉。生活のなかで着用されなくなった現代において、捨てられずに行き場を失ったきものに宿る思い出を繋いでいく。写真家・石内都氏がディレクションするHaoru Kiryuは、大切なひとが愛用していたきものや帯を新しいかたちのジャンパー〈桐ジャン〉として再構築しています。

Event details

桐生は古くから繊維の街として栄え、繊維産業の技術を脈々と受け継いできた土地です。戦後、米兵のお土産品として世に出た〈スカジャン〉は、デザイナーという概念が存在しなかった当時、桐生の名もなき職人達が手近な縫製技術を用いて製作した和製洋服です。桐生で生まれ、横須賀で育ち、桐生に帰郷した石内都氏は、自身の母親が遺したきものを故郷・桐生の技術を用いてスカジャンに仕立てたことをきっかけに、この試みを始めました。

 

桐生という地に縁を持つ石内都氏の個人史、きものや帯から見えてくる個人の記憶、そして日本の戦後史の一環とも言える桐生のスカジャン。それぞれの軌跡が重なって生まれた〈桐ジャン〉を、1月27日(土)からA&SのギャラリースペースWHITE BOXにて展示販売いたします。お手持ちのきもの・帯をお持ちいただいてのオーダーも承ります。ぜひお運びください。

〈Haoru Kiryu担当者在店日〉
1月27日、28日、29日、2月3日、4日は、オーダーによる〈桐ジャン〉制作のご相談を承ります。その際はお持ちのきもの・帯をご持参ください。

 
 

MESSAGE

きものと帯を桐ジャンにする

“かつて日本の全ての人はきものを纏い帯を締めていた。 その歴史に埋もれてしまったきものと帯をジャンパーに新しく仕立て直す。絹の繊細な光沢と豊穣な織柄、染付を十分に生かした Made in Kiryu の一着です。”

 

- 石内都

PROFILE

石内都

1947年群馬県桐生市生まれ。神奈川県横須賀市で育つ。1979年に「Apartment」で第4回木村伊兵衛写真賞を受賞。2005年、母親の遺品を撮影した「Mother’s」で第51回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館代表作家に選出される。2007年より現在まで続けられる被爆者の遺品を撮影した「ひろしま」も国際的に評価されている。2013年紫綬褒章受章。2014年「写真界のノーベル賞」と呼ばれるハッセルブラッド国際写真賞を受賞。2022年度朝日賞受賞。
近年の主な展覧会・出版、2015年J・ポール・ゲッティ美術館にて個展「Postwar Shadows」。2016年「フリーダ 愛と痛み」を岩波書店より出版。2017年個展「肌理と写真」横浜美術館。2019年「都とちひろーふたりの女の物語」ちひろ美術館・東京。2021年個展「見える見えない、写真のゆくえ」西宮市大谷記念美術館。2021年「Moving Away」を蒼穹舎より出版。2022年個展「石内 都」Each Modern・台湾、個展「Ishiuchi Miyako」Stills・エディンバラ。2023年3月「Before/After」広島市現代美術館、2024年8月桐生の大川美術館で個展を開催予定。東京国立近代美術館、東京都写真美術館、横浜美術館、ニューヨーク近代美術館、J・ポール・ゲティ美術館、テート・モダン等に収蔵されている。

EVENT DETAILS

TITLE

Haoru Kiryu by Ishiuchi Miyako

DATE

2024年1月27日(土) — 2月4日(日) / 11:00 – 19:00
石内都氏在店: 2月3日(土)午後(一部の時間帯)、4日(日)13:00〜
火曜定休

STORES

WHITE BOX