A&S 2025SS – Diane’s Garden Fine Ramie Plain

私は、田舎の庭付きの家で暮らしています。とても恵まれた環境で、ここでは 一日中さまざまな花が目に映ります。花を描くことは、私にとって心躍る時間なのです。50年もの間、日本の筆で花々を描き続けてきました。最初は、夏のコレクションのためにシャツへ手描きをしていたのですが、それを見たARTS&SCIENCEのオーナーであるソニアさんが「たくさんのシャツに手描きするのは大変でしょう。あなたの絵を生地にプリントにして、A&Sのアイテムに使わせていただけないでしょうか？」と声をかけてくれたのです。私はすぐに賛同し、そこからこの試みが始まりました。

プリントのために絵を描いた土台の生地には、繊細な手織りのインド産コットンキャンバスを選びました。絵具の水分量や濃度によって色の吸収度合いが変化し、予想外の表情を見せてくれるこの素材は、まるで水彩画のような技法が可能で非常に魅力的でした。例えば、ただのにじみがバラの花びらに見えたり。偶然生じる美しさに強く惹かれました。日本の筆は、私が思い描く表現を実現するために欠かせない大切な道具なのです。

常々、あらかじめ計画を立てることなく庭に咲く花や葉にインスピレーションを得て、自由に植物を想像しながら描き始めます。色彩は自然と湧き上がってくるもので、私にとって色は空気のように身近で不可欠な存在です。私は色で暮らし、色で思考し、そしてその時々の心の動きに従って色を扱っています。色は私にとって最も基本的な表現手段であり、長年にわたって創作を導いてくれる存在なのです。