鎌田奈穂は、純銀やアルミニウムなどの金属を鎚で叩き、機械を使わずに日常の器や装身具等を手作業で制作しています。いずれも、彼女の視点と細やかな技術が反映され、凜とした佇まいを持つ作品群です。
本展では、A&Sのオーナー・ソニア パークの提案で生まれた「日々のなかで使う茶道具」をテーマにした作品が集います。急須や茶杯、水盂、茶匙をはじめ、古物の器に金工作品を組み合わせた一揃えの作品もご紹介いたします。あわせて、アルミなどを使用した皿や匙も並ぶ予定です。使うひと、使い方、使う頻度で味わいの変化が楽しめる金属による道具の数々を、ぜひご覧ください。皆さまのご来店を心よりお待ちいたしております。
PROFILE
金工師。1982年熊本生まれ。2005年長谷川竹次郎氏に師事し、茶道具をはじめとする金工の仕事を学ぶ。2008年に独立。繊細な細工が施された作品からは、手仕事の丁寧さと凛とした強さが感じられる。純銀や真鍮を素材に用いた器やカトラリー、オブジェなど、様々な国の古いものからインスピレーションを得て制作を行っている。