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Behind the Scenes – 東穂高

秋田を拠点に制作活動を行う硝子造形家・東穂高が手がける香水瓶。2022年よりARTS&SCIENCE 青山で取り扱いを開始しました。作家の物づくりへかける情熱や作品の魅力についてご紹介します。

作家について

18歳で秋田公立美術工芸短期大学に入学し、初めてガラス制作に触れたという東穂高。ガラスの塊がひと抱えほどの大きさにまで膨らむ様や、その伸びやかなガラスの変化に魅了され造形家の道を志します。

現在は、秋田市新屋ガラス工房に所属しながら制作に励んでおり、基本的には全工程をひとりで担っています。ものづくりの中で大切にしていることは、効率化・同一化に陥らないこと。「すべてが同じスペックでつくられる機械には再現できない、人の手でしか生まれない表現があり、そのひとつひとつの違いにこそ宿る魅力がある」と彼は言います。

香水瓶

グラスや花器など様々な作品を手がける東穂高が、香水瓶を初めて発表したのは2014年のこと。きっかけは「香水瓶はつくらないの?」という友人の一言でした。思い返してみると、中学生の時にミュージアムショップで香水瓶を買い求めたことも。その姿形が好きだったこと、素敵な香水瓶は世の中に少ないと感じたことから、自分が思う理想の香水瓶を追い求めた末にこの作品群が生まれました。

 

ひとつの香水瓶に対して必要な制作時間は膨大です。まず、おおよその形をつくり、宙吹きで香水を納める場所に空気を吹き込みます。この過程が非常に重要で、うまく吹き込まないと綺麗な雫型になりません。内部が雫型になったガラスの塊に、宝石加工にも用いる技術・ファセットカットを施していきます。作業期間は1週間〜3週間ほど。瓶の平行・水平を確かめながら手作業でひたすら地道に削っていきます。そして、最後に蓋がつくられます。本体に隙間なくフィットするよう、直径6~8mmの面に削りをかけていき、別に製作したガラスのトップとあわせて完成です。

グラスや花器など様々な作品を手がける東穂高が、香水瓶を初めて発表したのは2014年のこと。きっかけは「香水瓶はつくらないの?」という友人の一言でした。思い返してみると、中学生の時にミュージアムショップで香水瓶を買い求めたことも。その姿形が好きだったこと、素敵な香水瓶は世の中に少ないと感じたことから、自分が思う理想の香水瓶を追い求めた末にこの作品群が生まれました。

 

ひとつの香水瓶に対して必要な制作時間は膨大です。まず、おおよその形をつくり、宙吹きで香水を納める場所に空気を吹き込みます。この過程が非常に重要で、うまく吹き込まないと綺麗な雫型になりません。内部が雫型になったガラスの塊に、宝石加工にも用いる技術・ファセットカットを施していきます。作業期間は1週間〜3週間ほど。瓶の平行・水平を確かめながら手作業でひたすら地道に削っていきます。そして、最後に蓋がつくられます。本体に隙間なくフィットするよう、直径6~8mmの面に削りをかけていき、別に製作したガラスのトップとあわせて完成です。

「変化が読めず、想定を超えた反応が生まれるガラス制作のなかで、コントロールしつつ自分が思い描く形に落とし込んでいく。その過程に魅力を感じる」と語る東穂高。丹念な作業と時間、細やかな技術を駆使して生まれる彼の作品をどうぞご覧ください。

PROFILE

東穂高(ひがしほだか)

硝子造形家。1989年宮城県生まれ。18歳の時に秋田公立美術工芸短期大学で初めてガラス制作に触れ、伸びやかなガラスの変化に魅了される。2012年に富山ガラス造形研究所造形科を卒業。現在は、秋田市新屋ガラス工房に所属し、作品制作の全工程をひとりで手掛けている。手仕事だからこそ生まれる個性や違いを大切にしたものづくりを行う。代表作にファセットカットの香水瓶、他に酒器やオブジェなどがある。

  • 詳細は各店舗もしくはコンタクトフォームよりお問い合わせください。

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