ZANINI with ARTS&SCIENCE PORTRAIT 3

〈ZANINI〉のデザイナーであるマルコ・ザニーニ(Marco Zanini)と、A&Sとのコラボレートコレクションの新作が届きました。今回は新たな試みも。様々な生業を持つ人にこのコレクションを着てもらい、縁のある場所で撮影した写真表現です。「ファッションは視覚的なもの。だからこそ、写真とは相性が良く、そのマリアージュによってひとつの表現となる」そう語るザニーニ。このアイディアは、昨年の秋に京都を訪れた彼が、ひとりの花屋さんと出会ったことで生まれました。

High count fine linen (AI-DORO medium, DORO medium, DORO dark)
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Q&A

Q1: ご自身の肩書きを教えてください。
周りからは「寿司職人」と呼ばれるけれども、職人という言葉には少し抵抗があります。職人って何かを極めた人に使うイメージがあって、何だか堅苦しい。あえて言うならば「吉冨寿しの握り手」がしっくりくる気がします。

Q2: なぜ、その生業に?どんな考えがあって選択し、今に至るのかを教えてください。
転職して、縁あって飛び込んだ吉冨寿し。そこで見た世界は全てが新鮮でした。料理だけでなく器、絵画、花、しつらえ、佇まい。そこには先代・吉冨等の哲学が詰まっていて、学んでいく中で自分の好きなものや方向性が見えてきた気がします。今、その大好きな場所で、好きなものに囲まれて仕事ができていることを本当に幸せに思います。

Q3: いまの生業の前は?
今の職業に就く前は、会社員としてずっと事務職をしていました。10年程勤めた頃、ふと転職を考え、漠然と興味のあった食や音楽に関わる仕事に就けたらな、と。吉冨寿しは、知人の紹介でアルバイトとして働き始めたのがきっかけでした。ここで働きやりがいも感じていましたが、寿司を握ることには引け目を感じていました。自分にはおこがましいのではないかという思いや、人前に立ち見られながら仕事をすることへのプレッシャーや女性であるということ、云々。そんな自分を変えたいという気持ちもあり、NYで働くことを決めて渡米しました。それから一年が経った頃「吉冨寿しを継がないか」というお話をいただき、迷いもありましたが、こんな光栄なことはないと思い、決断しました。

Q4: ご自身にとって「服を着る」こととは?
私にとって服を着ることは、自己紹介ではないかと思っています。もちろん服だけでその人の人となりが解るわけではないけれども、誰しも無意識に他人の着こなしを見て「この人ってこんな人かな?」と想像を抱き、憧れたり、参考にしたりしていると思います。できれば私も素敵な自己紹介をしたいものです。ちょっと背伸びしても、身の丈にあった服装を心がけています。

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