ジュエリーデザイナーのツチヤマ マリコは、幼少期を長崎で過ごしました。身近にあった真珠養殖場を訪れるうちに真珠の美しさに魅了され、大学を卒業後ジュエリー制作の基礎を学びます。その後渡英し、ロンドンの大学でジュエリーデザインを学びながらMarc MonzóとRosita Bonitaの元で制作アシスタントとして従事し、2012年に自身のブランドを立ち上げました。現在はイングランド南東部に位置するブライトンのスタジオで日々制作活動をおこなっています。自然にあるもの、木の実や種、殻、茎、女性の素肌からインスピレーションを得ながら、自然の摂理やその美しさをパールという素材を用いてジュエリーで表現しています。
mariko tsuchiyamaでは様々な国や地域のパールが使われています。特に好んで使われているのが、デザイナーの出身地である九州・長崎のアコヤパールです。古くから日本産のアコヤパールはその品質の高さに定評があり、きれいで穏やかな海流の海で養殖されます。水質や貝の状態を確認しながら約4年の月日をかけて丹念に養殖されるものの、最終的にパールが採取できるまで育つのは全体の20%〜25%ほど。近年では、生産量の減少もあり希少な存在になりつつあります。
ドロップ型やバロックパールといったいびつなかたちのパールもよく使われ、その個性や魅力をいかしたジュエリーに仕立てられます。留め具はパールに合わせてすべてデザイナーが手作業で制作しています。
このトランクショーでは、これまでご紹介してきた定番的なパールネックレスのほかに、カジュアルな新作も数多く並びます。自然の中で育まれるパールで表現される1点もののジュエリーをぜひご覧ください。
PROFILE
ジュエリーデザイナー、メーカー。ヒコ・みずのジュエリーカレッジ(東京)セントラル・セント・マーチンズ・カレッジ・オブ・アート(ロンドン)にてジュエリー制作を学び、後に、Marc Monzó(スペイン)、Rosita Bonita(イギリス)に制作アシスタントとして従事。デザイナーのバックグラウンドである、長崎で養殖された真珠を用い手作業で仕上げている。A&Sでは2017SSシーズンから取り扱いをスタート。