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姫路市立美術館「杉本博司 本歌取り-日本文化の伝承と飛翔」展

東京及びニューヨークを拠点に活動する、現代美術作家・杉本博司氏の展覧会「杉本博司 本歌取り-日本文化の伝承と飛翔」が現在、姫路市立美術館にて開催中。

展示作品のひとつに、杉本氏が長年愛用されたARTS&SCIENCEの草木染ジャケットを表具裂として用いた作品「着服」が展示されております。会期は2022年11月6日まで。展示詳細は姫路市立美術館のサイトをご確認ください。

作品展示の様子
ジャケットのディテールを残した表具

「杉本博司 本歌取り-日本文化の伝承と飛翔」展 図録《着服》掲載ページより

「本歌取りは着服でもある。先人の残した良いところを取り、時代にそぐわなくなって陳腐化した部分を切り捨てるのだ。この書を表具仕立てにするに際して、私は五年に及んで夏ごとに着倒した、愛着のある上着を切り捨て、表具裂として使うことにした。薄いピンクの草木染めの上着に、胸ポケット、裏ポケット、サイドポケットなど、五箇所のポケットをあしらった。着服にはポケットは多いほど良いのだ。書を縁取る一文字には桃山時代の辻が花裂を使った。」

展示図録(税抜3,600円)
図録掲載ページ

“マガジンハウス「GINZA ISSUE 234」《Portraits of Arts&Science》”より

「もう古女房みたいなものですね。煮しめみたい、といったら怒られちゃうかな。海外旅行が多いのでドライクリーニングしなくても、シャワールームに干しておけばOKくらいの気楽さが助かります。あとは何より日本のブランドというのが誇らしいじゃないですか。海外ではすぐに「それどこの服だ?」と聞かれるので、一時期はアーツの名刺持って歩いていたくらいです。」

Photo by Rinko Kawauchi

PROFILE

杉本博司

1948年東京生まれ。1970年渡米、1974年よりニューヨーク在住。活動分野は、写真、彫刻、インスタレーション、演劇、建築、造園、執筆、料理と多岐にわたる。2008年に建築設計事務所「新素材研究所」、2009年には公益財団法人小田原文化財団を設立。日本の伝統芸能復興に努め世界各地で講演も手掛ける。2009年高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)受賞、2010年紫綬褒章受章、2013年フランス芸術文化勲章オフィシエ叙勲、2017年文化功労者。

TITLE

「杉本博司 本歌取り-日本文化の伝承と飛翔」展

DATE

2022年9月17日(土)〜2022年11月6日(日)
休館日:月曜日(但し9月19日、10月10日は開館)、9月20日(火曜日)、10月11日(火曜日)

【協力】姫路市立美術館/Sugimoto Studio/(株)マガジンハウス

  • 本ページに掲載されているジャケットは現在販売しておりませんので、お問合せはご遠慮ください。

  • 展示についての詳細は姫路市立美術館までお願いいたします。