Journey of Dreams – vol.2 ARTS&SCIENCE with friends

世界中のあらゆる場所へ旅することができるこの時代にありながら、近頃は他の国を訪れることが憚られるような状況に置かれています。いま、自由に旅ができるのは夢のなかだけかもしれない。この『Journey of dreams』は、旅することの楽しさに思いを馳せることで生まれた企画です。

U.S.A by Alice Waese
1 — Upstate New York (ニューヨーク州北部)
「都会のNYCにいると恋しくなる夜の星空。友達と見上げるのが好き」
2 — Long Island, and The California Desert (カリフォルニア砂漠)
「日に焼けた白い景色。まるで月に生えているような木。道案内をしてくれているような力強い風。タコス。そして、広大さゆえにぼうっとなるような感覚」
3 — Long beach, California (ロングビーチ カリフォルニア州)
「夏は、都会の生活から休むために澄んだ水を求めて海へ」



FRANCE by Gareth Casey
1 — Prieuré Notre Dame d’Orsan (プレリュード ノートルダム ドゥサン)
「かつてはフランス文化の中心地のひとつであり、多くの王族を輩出したベリー地方。この地の性質や歴史、伝統に魅了され、旧修道院であったこの建物を別宅として所有しています。中世のタペストリーをモチーフとしたデザインと近代建築が組み合わさった庭園は、私の創造性を高めてくれる場所でもあります。庭園は公開されているので、ぜひ訪れてほしい場所です」
2 — Château de Meillant (メイヤン城)
「プレリュード ノートルダム ドゥサンを訪れた後におすすめしたい場所です。ゴシック建築とルネサンス建築が融合した、素晴らしい佇まいのこの城は1510年に建てられました。周辺にある巨大な木々の陰を受け、より印象的な風景となったこの城を見ながら散歩するのが大好きです」
3 — Abbaye de Noirlac (ノワールラック修道院)
「メイヤン城から目と鼻の先にあるこの修道院。12世紀に建てられ、フランスの建築物の中でも保存状態の良さで知られています。芸術家ジャン ピエール レイノーとジャン モーレによる設計で、ジャン モーレは我が別邸プレリュード ノートルダム ドゥサンの窓も設計しています。この修道院には白いステンドグラスの窓があるのですが、修道院としての純粋さと質素さがモダンに表現されているのです。静寂な雰囲気に包まれており、自分の気持ちや考えと向き合うときに訪れています」



INDIA by Asami Nagashima Sarabhai
1 — Flower markets (フラワーマーケット)
「インドの都市や町を訪れるのなら、早起きをして市場に向かい、この国の活気に満ちた鼓動を身を持って体験して欲しいものです。フラワーマーケットでは新鮮な香りに浸りながら、快活な卸業者達が巨大なバスケットを持って走り回っていたり、布で包まれた花の山が運ばれたりする賑やかな様子を楽しめます。その喧騒とは対照的に、各地域特有のサリーを着た女性達は静かにジャスミン等の花を糸でつなぎ、花嫁のための装飾や寺院訪問者用の供物を作ります。
この写真は、カヌバイが市場で購入した蓮の花、バラ、マリーゴールド、ハイビスカスを広げて、私たちのスタジオに隣接する古い寺院を訪れる常連の崇拝者に再販しているところです」
2 — Step-well (階段井戸)
「グジャラート州とラジャスタン州の半乾燥地域では、伝統的なステップウェル(階段井戶)はコミュニティの人々に貴重な水を提供するだけでなく、特に女性にとっては自由な社会的交流を可能とする場でもありました。日中の暑いときに訪れ、部分的に覆われた石の階段を降りていくと、空気がとても涼しく感じられ、下に降りるたびにそのひんやり感は増しゾクゾクする程です。私が好きな時間帯は、太陽がその独創的な構造に影を落とし始める午後遅く~夕方頃。写真はグジャラート州のモデラ・サン・テンプル内にある有名なステップウェルの1つですが、階段井戸はそれぞれ、驚くほど規模、構造、スタイル等が異なります。人は、自らの持つニーズをいかに注意深く考慮し、技術、そして美をもって対処するのか、、人間の発明の縮図とも言えるこれらの空間に感嘆せざるを得ません」
3 — Kalamkhush handmade paper centre (カラムクッシュハンドメイド製紙センター)
「時間を巻き戻したような場所に出会うのは、いつでも楽しみな事です。マハトマ ガンジーがアシュラムを設立したアーメダバードの製紙工場では、当時とまったく変わらない工程での紙作りが行われ、紡績工場からのスクラップ生地はリサイクルされて政府の帳簿等に生まれ変わります。高い天井のスリットガラスからわずかに差し込む太陽光だけで照らされる広大な部屋に、作りたての紙が何列にもわたって乾燥されているさま、そしてその中をさまよい歩く静寂な時。気がつくと紙パルプをふるいにかけるリズミカルな音が頭上に広がる空間から響き、中世の時代に迷い込んだような感覚が更に深まるのです」



ENGLAND by Erica Toogood & Faye Toogood
1 — The North Norfolk Coast (ブレイクニー近くのノースノーフォークコースト)
Erica toogood 「広大な砂浜と砂丘、崖、松の木の群生。自然の形状を残すノースシーエリアで、家族や友人と休暇を楽しむのが恒例になっています。海の空気と松の木の香りがとても心地よく、ビーチに沿って何マイルも歩きながら貝殻や化石を拾ったり、カニ釣りやセーリングをしたり。1日の終わりには海を見渡しながらフィシュ&チップスを食べるのです」
2 — The North Coast of Cornwall (イングランド南⻄部のコーンウォールの北海岸)
Faye toogood 「大⻄洋が見渡せる圧巻の海岸風景と野生的な荒地。小さな漁村があるコーンウォールには、親戚の幼い子供たちの夏休みに合わせて訪れます。みんなで何日もかけてたくさんの湾を探検し、岩のプールを探し、泳ぎます。もちろん美味しいシーフードも食べます」
3 — Winchester (イングランド南部の古都ウィンチェスター)
Erica toogood & Faye toogood 「私たちが子供の頃に数年間を過ごし、今も両親が暮らす町です。私たちはこの情緒あふれる町を巡りながら、イッチェン川に沿って歩くのがお気に入りです。ゴシック様式の大聖堂が中心にあり、英国最古の公立学校もあります。フリントストーンで作られた外壁に囲まれたこの町は、随所に歴史が感じられるのです。作家のジェーン オースティンが晩年を過ごした地でもあります。
父の写真コレクションから、ヨーロッパ最長を誇る壮大なゴシック様式のウィンチェスター大聖堂と救貧院を紹介します。イングランドで最も古い救貧院と評されています」



ITALY by Marco Zanini
1 — Sudtirol (スッドチロル地方)
「オーストリアとの国境近く、アルプス山脈の麓にあるスッドチロル地方。夏に訪れると、雄大な自然とその風景が息を呑むほど美しいのです。去年は2週間ほど滞在しました。夢のように素晴らしい景色を見ながらハイキングを楽しみます」
2 — Lake Como (コモ湖)
「観光客の少ない春や秋にコモ湖の周りをドライブするのは最高です。景色はどこを見ても美しく、王族や貴族の旧邸宅であった壮大かつ風格あるヴィラもぜひ訪れてほしいです。まるで魔法の世界に導かれたような体験になるでしょう」
3 — Liguria (リグーリア州)
「リグーリア州はイタリア北部にある海辺の地域です。オフシーズンの週末に訪れるのが好きです。ポルトフィーノらしい小さな漁村しかり、名が知られていない町でも、絵画の中を旅しているような気持ちにさせてくれるのが魅力です。ここを訪れる時は、混雑するハイシーズン(7月、8月)を避けることが大切です」
4 — Milano (ミラノ)
「訪れてほしい場所として、4番目をあえてご紹介します。それは私の故郷ミラノ!現在も暮らす愛すべき都市です。町を歩いていると何かしら新しい発見があり、独自の魅力を感じます。日曜日の早朝散策は特におすすめです」




INFORMATION
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- TITLE
- Journey of Dreams
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- DATE
- 2020年11月20日(金)〜
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