CALLMOON Single Form at & SHOP AOYAMA

ジュエリーブランドCALLMOONによる新しいコレクション“Single Form”を、& SHOP AOYAMAで展開します。自然の石を用いた象徴的なアートピースとも呼べる作品と、その世界観を本企画にて紹介します。

about CALLMOON

CALLMOONはデザイナー・桑畑ちひろが2017年に立ち上げたジュエリーブランド。
普遍的な美しさへのアティテュードをコンセプトに、デザインには人間の仕草や動き、身体の曲線美が意識されています。これまで、それぞれにテーマを設けた7作のコレクションが発表され、どれも自然の美しい情景やミッドセンチュリーの建築やアート、オブジェからインスパイアされています。

そして、生産工程にも独自の思いが。古くからの町工場や問屋が多く残る台東区内の旧小学校にアトリエを構え製作活動を行い、生産は同じ地区内の職人へ依頼。この地場産業を行うことで、輸送の際の排出ガスや梱包材を抑えることになり、環境への配慮へも繋がります。リサイクルや天然資源への負荷の減少も考慮しており、ジュエリー製作で使われる素材は熱処理によって再利用が可能なシルバーを主に使用。生産過程で発生するスクラップも無駄なくリサイクルされます。常に新しい技術の活用を考え、身の回りで役割を終えた家電製品からシルバーを取り出し再利用する製造方法も模索するなど、デザインから生産に至るまでどこを切り取っても無駄のないシンプルなかたちをブランドとして目指しています。

The Designer

CALLMOONのアトリエ

桑畑ちひろ/サンフランシスコ州立大学ファッションビジネス専攻卒業。同大学を卒業後は帰国し、出版社とファッションブランドのマーケティングやPRに関わる。クラフトに触れる中で、手仕事への憧れを抱き、勤務の傍ら4年間に渡り彫金講師の下で金工技法を学ぶ。ファッションやインテリアの知識、旅先で出会う民芸品や美術品との触れ合いを通して様々な感覚を磨き上げ、CALLMOONを2017年に立ち上げる。現在は文化、環境、社会的な事柄への関心をもとに、現代の装身具の在り方を見つめ、制作に取り組んでいる。

CALLMOONのアトリエ
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Single Form

海や山で出会った自然の石にジュエリーを纏わせた作品からなるSingle Formコレクションは、環境の力によりつくられた形態にフォーカスし、その一部を身につけることを通して自然と人間の関係性を表現した作品群です。自然界の波長に合わせ、素材と向き合いながらフォルムを追求し生まれる作品は、人の身体と調和し、肌に合わせることで石の質感や流動的なフォルムを通じて自然の一片を静かに感じとることができます。
ジュエリーは石ごとに型を起こし製作される1点もので、全て石とセットで販売されます。ジュエリーとして身につけないときは石に纏わせるオブジェに。素材には貴金属の中でも高い反射率とその光沢から、邪悪なものをはね返すと言われる銀が用いられ、銀の着色にも工夫が。温度・光・異なる物質による化学反応が起こると色が変化することから、性質の反応を見ながら着色されています。一部の作品には、文化財に用いられる日本の伝統的な着色法で色づけされ、古美術のような色調に。

本企画で展開される作品のジュエリーパーツでは、さまざまな天然素材の紐が用いられています。デザイナー自らが奄美大島の染色工房を訪れ、泥染め、車輪梅染めの技術を駆使し独自の色合いが表現されています。その土地で育まれた泥田や木材を使用し、染色工程で燃やす木は灰まで活用される。そんな土地をつなぐ智慧や文化の恩恵を感じながら製作された紐は、染め・糸巻き・編みと、人の手による工程を経て肌に添う柔らかさが感じられます。自然の産物である石を纏わせたSingle Formならではの試みです。

From Chihiro Kuwahata

気候危機と言われる現代において、根源的な自然との関わりを見つめ直す必要があると感じています。私たちの身体には、光や水の大地からの恵みが流れていて、自然のあらゆるものと繋がりがあります。自然は私たちの一部であり、自然は私たち自身であると思います。今回の作品では、装身具という媒介を通して、身体と自然物の肌の下に流れているものの繋がりを、感じでいただければと願います。

桑畑ちひろ

INFORMATION

  • DATE
    2020年8月7日(金) — 8月16日(日) ※デザイナー在店予定日:8/7, 8/8
  • SHOP
    &SHOP AOYAMA
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